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平成21年度農作業料金・農業労賃に関する調査結果

平成21年度農作業料金・農業労賃に関する調査結果

概観

 本調査は、県内の農作業料金、農作業労賃、農業以外の諸賃金を調査した「農作業料金、農作業賃金に関する調査」の平成21年度の結果をまとめたものである。
 また、本調査は、昭和35年以降継続実施しているもので、労働力の確保、農作業料金、農作業賃金協定等農業委員会が推進する各種事業に資するための資料として活用しているものである。
 調査結果については、主な農作業料金、農業賃金を年次別に比較した。いずれの区分も平成10年を100とし、それ以降の料金、賃金を指数化したものである。
 まず、農作業料金を見ると機械刈取(コンバイン)が23,400円(121.6%)と大きく値上がりしている。次いで値上がりしているのは、代掻きで6,969円(101,6%)である。稲作一般の農作業受託料金で値上がりしているのは、前述の2作業料金。その他の農作業料金は、値下がりしている。最も値を下げているのは、機械田植(苗別)、平成10年比で95.2%である。
 全面作業の受託料金(肥料等資材込)が平成10年比で80%である。農作業料金では最も大きい下げ幅である。
 理由として考えられるのは、全ての農作業、それも肥料、農薬などの資材込みで委託するのは、貸借関係とほぼ同じである事。労働力の関係で管理作業が困難になった。これらの事が要因となり、受委託関係から貸借関係へ移行。需要そのものが減少したのではないかと思われる。
 オペレーター賃金は、いずれの機種でも5%前後値下がりしている。また、この場合、ほとんどが時給になっている。そして、一日の賃金は、時給×8時間となっている。
 一般的な農業臨時雇賃金であるが、男子の場合、全ての作業で値下がりしている(平成10年比)。最も値下がりしているのが果樹摘果作業で93.7%(平成10年比)、280円(1日当)の値下がりである。時給換算では35円である。
 剪定作業など高度な技術を要する作業は、男女とも1万円を超えているが、女子の方が若干高い結果である。
 女子の場合の一般的な農業臨時雇賃金は、果樹の専門作業(剪定等)が105.3%であるが、それ以外は全て値下がりしている。
 賃金を支払う場合、現金支払いとその他の費用がある。かつては昼、夕食の費用であったが、今日のその他の費用は、金額的に見て茶菓の類であろう。その他の費用は、村山、最上地域で見られ、置賜、庄内地域では見られない。また、記入する市町村はほぼ固定しており、慣習となっているのであろう。
 本調査が農業経営を計画する際の人件費計上等の参考になれば幸いである。
 最後に、本調査に御協力下された市町村農業委員会関係者に対し、深謝する次第である。

平成21年農作業料金・農業労賃に関する調査実施要領

調査の目的

 農業委員会系統は、農業就業構造並びに農業経営の改善、近代化を目的として農業労働力の確保調整、協定賃金の作成等の事業、活動を行っている。
 そこで、農村の臨時雇賃金、農作業料金並びに農村周辺の他産業賃金のなどの実態を地域別に把握し、これら諸事業、活動に資することを目的として本調査を実施した。

調査の方法

  1. 本調査は、全国農業会議所が作成した調査票に基づき、都道府県農業会議の指導の下に市町村農業委員会が実施した。
  2. 調査市町村は、平成15年12月31日時点における全市町村を対象とした。
  3. 調査の項目
    1. 水稲作の部分、全面作業料金の水準
    2. オペレーター賃金額
    3. 農業臨時雇いの農作業別の賃金水準
    4. 市町村内の農外賃金の水準

調査の時期および期間

 平成21年12月31日を調査時点として、平成21年1月1日より平成21年12月31日までの1年間を調査対象とした。

調査結果の概要

(1) 稲作一般の作業受託料金の水準
(2) 全面受託料金(10アールあたり)
(3) オペレーター賃金
(4) 一般的な農業雇賃金
(5) 一般的な農業雇賃金(果樹作業)
(6) 農外諸賃金
(7) 市町村からの通勤可能範囲での農外賃金(1日あたり)
(8) 年次別主要農作業料金・農業労賃

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