平成30年度田畑売買価格に関する調査
平成30年度田畑売買価格に関する調査
概観
本調査は、県内35市町村農業委員会の協力を得て毎年実施している「田畑売買価格に関する調査」の平成30年度の結果をまとめたものである。
いわゆる優良農地と目される「都市計画法の指定のない市町村」の「農用地区域」の平成30年度の山形県の平均売買価格を見ると、値動きに下げ止まりはみられず、中田・中畑共に17年連続の下落となっている。中田は前年対比1.6%減で、584千円/10a。中畑は前年対比2.9%減の307千円/10aとなった。
下落の要因として、中田の場合は「米価など農産物価格が低い(不安定な)ため」が52%、次いで、「農地の買い手が少ないまたは買い控えのため」が28%となっている。中畑の場合は、「農地の買い手が少ないまたは買い控えのため」が50%、「米価など農産物価格が低い(不安定な)ため」が15%で、中田と中畑では下落の主要因が異なるという結果になった。
一方、「都市計画法指定市町村」においての値動きは、大きく下落する結果となっており、その要因としては前述の「都市計画法の指定のない市町村」とほぼ同じ傾向であった。
最後に、本調査にご協力いただいた市町村農業委員会に謝意を表するとともに、本調査が農地政策・構造政策推進等の基礎資料として活用されることを祈念したい。
平成31年3月
田畑売買価格等に関する調査について
調査の目的
本調査は、県内における耕作を目的とした農地価格などの動向を把握すると共に、農業経営規模拡大などを目的とした農地流動化対策等農政の基本資料とするために行った。
調査時点と調査区域
- 調査時点は、平成30年5月1日を調査時点とした。
- 調査対象地域は、県下全市町村農業委員会管内の旧市町村全部をとり上げた。
調査の方法
全国農業会議所が作成した調査票により市町村農業委員会が調査し、山形県農業会議が県内の調査結果について取りまとめた。
- 売買対象農地は、中田、中畑を調査対象とした。また、樹園地については、果樹のみとし、桑、ポップ、採草地、放牧地は除外した。
- 売買価格は、調査時点で売り手・買り手の双方が妥当とみて実際に取引されるであろう価格とし、取引のない場合は呼び値を調査価格とした。
- 集計方法は、調査表による都市計画法(以下 「都計法」 という)および農業振興地域の整備に関する法律(以下 「農振法」 という)による線引き区分別に集計した(表1-1表・表2-1表を参照)。
◆表1-1<表 線引き区域区分と主な区域の面積>
(全国の農地面積486万6千ha・平成11年3月31日現在)(注)全国の農地面積は農林水産省「耕地面積及び作付面積統計」、各線引き区域内の面積は推計による。(1)市街化区域 (約11万ha) うち生産緑地 (1.6万ha) (3)市街化調整区域の農用区域外(約30万ha) (2)市街化調整区域の農用地区域内(約85万ha) (5)市街化区域・市街化調整区域以外の農用地区以外(約24万ha) (4)市街化区域・市街化調整区域以外の農用地区域内 (約90万ha) (7)都計法の線引きをしていない市町村の農用地区以外(約31万ha) (6)都計法の線引きをしていない市町村の農用地区域内 (約257万ha)
◆表2-1<表 線引き区域区分>都計法による区分 農振法による区分 表1-1表中の番号 都計法による線引きが完了した市町村 市街化区域 (1) 市街化調整区域 農用地区域内 (2) 農用地区域以外 (3) 市街化区域・同調整区域以外の区域 農用地区域内 (4) 農用地区域以外 (5) 都計法の線引きをしていない市町村 農用地区域内 (6) 農用地区域以外 (7)